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10月 ゲスト到着直前
KAMUYガイドに数名のオブザーバーを加えたタスクチームで数日間をかけてドリフトボートを使用し全登録ポイントの一斉リサーチを行う… 述べ延長120km 全7水系 18河川という広大なエリアのすべての状態の下見である。
これによってシーズン直前の道北フィールド全体の状況を”完全に把握”し、データとしてガイドにフィードバックする。
10〜12月にかけてこの場所を訪れるゲストの目的はイトウ。
KAMUYがゲストの釣果に貢献するための「下地と根拠」は実はこうした目立たない地道な彼らの活動の繰り返しによって支えられている。
新千歳から稚内空港に向かう機上から稚内市街地を俯瞰。
日本海に面する北海道の港湾都市は冬の強烈な北西風による時化を遮る風裏の地形に発展している場合が多い。
ここ稚内もそう。
はるか水平線の彼方に樺太を望む。
空港を出た後まず稚内市街を目指してハンドルを握ると、、さっそく遭遇。
レンタカー屋の人は毎回必ず同じことを言って注意してくれる。
「シカ轢かないでね」 これを書いている自分が北海道民なので彼らの言葉のウラには…「…って俺らがいくら注意したってこいつら知らないからきっと轢いちゃうんだろなぁ。どっちもかわいそうに… 」 っていう半ば諦めにも似た気持ちがこもっているのがよくわかる。
ちなみに北海道の野生のシカはでっかいので、ハデに当たるとこちらの損害が大きい。
人間とシカ双方にとって望まない輪禍を避けるのに決定的なコツがある。 絶対にシカの横を”すり抜けようと”してはいけない…
もし、路上で彼らを見つけたら”必ず” こちらが停車してシカが自らどこかにいなくなるまで待つのである。
「まさかわざわざ走っているクルマの前に出てはこないだろう…」 と思ってシカの横を通り抜けようとした瞬間にドカンっ!! となぜかみずから飛び込んでくることがあるのだ。 実はシカ事故のほとんど全部がこのパターンである。
ちょっと例えが良くないが、地下鉄の駅ホームでの「人身事故」などと似ている。 そうなってしまったら運転手としてはもう避けようがないのだ。
なので… 前方の路上にシカを見たらまずは”停車” あとはクラクションでもなんでも鳴らしまくってどこかに追いやるのがいちばんいい。
KAMUYの道北イトウ釣行ゲストの利用率がもっとも高いのはここ稚内のドーミーイン。 空港から20分。 KAMUYガイドの拠点もすぐ近く。 温泉ある。マッサージも頼める。 ラーメン食える。 ウデの良い大将のいる寿司屋が目の前。居酒屋も何件か徒歩圏内。コンビニ・ドラッグストア近い。 そして… 後で紹介するが情報通の釣具屋も徒歩圏内。 と…いいことずくめ。
ホテルから釣り場までのドライブは1時間ちょい。
シカにビビりながら今年もせっせと通う。
…ということである。
時期になると全国からイトウ狙いの釣り人がいっぱい集まってきている。四六時中人影は絶えることなくつねに賑わっていて… さすがは人気ナンバーワンの釣り場である。 中にはキャンピングカーまで持ち込んでねばる豪の者もいて、そのうち今度は屋台なども出てくるのではないかと密かに期待している。 冷えるのでおでん屋台などあったら絶対に利用するであろう …と思うがどうか。
足掛け5年。 毎年やってくるゲストY氏と。
ここは広い湖面から流れ出す川。
小魚がいっぱいいるみたいなのでルアーを投げてもらったら…
到着1投目。 やってしまった。
ゲスト:「ついにやっちゃいました。以前にガイドさんから聞いていましたが ”伝説の” 朝イチヒットw」
ガイド:「はや。」
ゲスト:「今回は仕事早かったですねw …ぼくこれで今回はもう満足しちゃいました。 帰ってビール飲みましょうか??w」
ガイド:「それもはや。」
東京で激務をこなす日々の中、このイトウの釣りのためだけに毎年かならず時間を捻出してスパッとやってきてはいつもきっちりと釣ってゆくY氏。
愉快な人である。
ヒットルアーは「くねくね系」 …ジョイントミノーである。 着底させてから巻いてあげてきたら、下からこいつが猛然と襲い掛かるのが目の前でぜんぶ見えたということだった。 …”ということだった”というのは、自分(ガイド)はまだ朝の準備してる最中で一緒にいなかったのだが、50mくらい向こうでY氏がなんやら竿をおっ立てて騒いでいるのが見えたので
「あゝ たぶんやっちゃったな」 とは思っていた。
Y氏がメジャーを持ってきたというので測ってみたら… 80センチだった。 …KAMUYのガイドさんいつも測らないか測っても超テキトーにやってさっさとリリースしちゃうから、正直正確に何センチあったとかって自信を持って覚えてるのはほとんどない、という困ったところがある。
自分の手のひらをいっぱいに広げた時の小指の先と親指の先の間の長さがちょうど20センチ。 と覚えているので、いつもそれで釣ったら水からは上げずに「かなりテキトー」に測ってサッサとリリースしているのである。
ちなみに魚にしてみればそんなことしてないで早くリリースされた方が絶対に幸せなのは間違いない。 魚というのはエラに水が通らない状況というのは人間にしてみれば「窒息している」状態と同じなのだから、リリース後の生存率というのはここで随分と変わってくるのである。 毎年必ずと言って良いほど、リリース後の蘇生に失敗したと思われるイトウの死体を川で見ている。おそらくは誰かが釣って写真の撮影に時間をかけすぎてしまったのが最大の原因と思われる。
(もちろん イトウを抱き上げて写真を撮りたいっていう釣り人の気持ちもガイドはちゃんと理解している。 絶対すぐにリリースしろ! それをしないやつはダメだ! などと鼻息を荒くしてゲストに対して強制などはしないので安心してほしい)
イトウで昔から定評のある「ド定番」と呼ばれているミノーがこれ。
ジョイントラパラ。
イトウに対しては基本的に沈めて底に当てて使用する。
泥底に特有のショベル形状のリップが当たることによって”シルエットの変化を伴う” イレギュラーな動きと泥を巻き上げる土煙を立てやすく、それらが捕食者の本能を刺激する。 主材がバルサ材なのでプラスチックのインジェクション成型のものと比べて重心移動機構などを持たないから、キャスティング時の飛行姿勢をコントロールするにはベイトタックルを使うかスピニングの場合は洗練されたサミングが必要になる。
ガイドが勧めるのはCDJ9とCDJ11。 写真は9。
真正面から朝陽を浴びて原野を釣り下る…
この日ガイドがあたりをつけたのはある1点。 前日までの降雨によって川の水かさはかなり上がっているが、そういうタイミングだからこそ良い場所というのもある。 水上をボートで移動し、とっておきの「イトウ・ストリーム」に向かう…
大阪からやってきたKAMUY会員のU氏。
前年50cmくらいまでのイトウを釣って、今年はサイズアップを達成。
これは70cm??くらい? …あいかわらずそのへんがテキトーなKAMUY流派
慣れたお客さんは皆、電撃でやってきてはスパッと釣って写真も撮らずにサッサとリリース。 水から上げずに即リリースするのであれば、蘇生もほとんど必要なくすむ。
実際、それがサカナにとってはいちばん生存率が高くて良いのだ。
ふだんルアーはスプーンよりもミノー派という彼。
でもこの時は… スプーンだね。
釣具へのこだわりもテキトーなKAMUY流派であるw
ユルイのがいちばん。
よく見ると”外がかり” 口辺のいいところにたまたまフックポイントが入った感じ。
2021年のイトウはどこも簡単ではなかったと聞いたが、KAMUYではこの「外がかり」フッキングに割と悩まされた。 フックサイズが大きすぎて初撃の「様子見」のところで顔の周辺やサカナの胴体に刺さってしまうのである。 あとで書くがこういう場合には少しダウンサイズ気味の硬度の柔らかいシングルフックの使用をゲストには勧めている。 U氏のこれはおそらくオーナーのS-61だと思われる。
どうにもショートな反応ばかりでフッキングに苦戦する時に現場で即時に対応できるのはフックの交換。
2021はこれがホントに多かった。 「ガッ…」 と強いアタリがあって巻き上げてくると… でっかいウロコがフックに刺さっているのである。
これはすなわちサカナの食い気がイマイチ乗り気ではないということと判断するのは早計であり、イトウがまず最初にいきなり「捕食」ではなく「体当たり」しているのでこうなるのが原因と考える。 オフショアなどでもよくあるが、純粋なフィッシュイーターが捕食時にまずベイトフィッシュに猛スピードで突っ込んで体当たりし、それで怪我をして動きが鈍ったり、またパニックに陥ったりしたやつを後から確実に捕食するのである。
イトウがこういった反応を示している場合、まずはガッと強いアタリがあっても慌てずに対応すると2撃目の「本喰い」がくることが多い。 具体的にはガッ…ときたらまず合わせずに落ち着いてスプーンをその場で「ヒラヒラと」フォールすると良い。前述の怪我をしたりパニックに陥ったベイトフィッシュの様子を演出してやるのだ。そこからの2撃目のアタリで本喰いと信じ、アワセを入れる。 ただ、写真のように運悪くウロコが禿げるくらいまで1撃目で深く刺さってしまうとサカナも警戒して2撃目の本喰いを躊躇するのかもしれない。 ゲイプ幅の広い硬いシャープなフックを使っているとこの「ファール・フック(ボディフック)」がよく起きてしまう。 口の中に入った時だけ確実にサカナの口の中にフッキングさせるにはフックゲイプの幅(フックサイズ)を下げるのが良いというわけ。
フックはサカナに一番近い部分… これは実はすべてのタックルの中で一番「大切な部分」と考える。 …KAMUYガイドはむしろまず、どのフックをメインに使うかを最初に決めて、それによってどのラインやロッド、リールを使うかを決めるという方法論に基づいて考えている。 タックル全体のバランスを取る上でまず知らなくてはならないのが使用するフックの能力… すなわち硬度と曲げ強度、シャンク長とゲイプ幅のバランスである。 一般に硬度はフックの素材となるスティールワイヤの製造過程でどのくらいの割合やタイミングで炭素やニッケルなどの「添加物質」を原材の「鉄」に含ませるかによって決まる。 硬度が高ければ高いほど、フックポイントは鋭くなるが同時に折れやすく 硬度が低ければその反対、という塩梅。ワイヤの線径によっても変わるし、鍛造過程の精度や品質によってもかなり変わる。 これはメーカーによってけっこう差が出る。「オーナー」はスティールワイヤ自体の硬度が高く鋭い反面不意に折れやすいという性質を持つ。 これに対して「がまかつ」ではより鋼材がしなやかで安定するがポイントの刺さりやすさでは前者に劣る… という感じ。 KAMUYのガイドは使用する予定のフックすべてについて、個別にフックの伸ばし解放・折れ強度を測定してそれぞれの製品の特徴を把握してからその時点での「目的に応じて」選んでいる。
イトウの場合のスプーン(この場合はチヌークの10〜25gに適したスプリットリングのサイズはこんな感じ。 オーナー社はワイヤーの線径によって3段階の製品を選べる。 Fine#3、Regular#4、Hyper#5 が大体同じ大きさでチヌークの10g〜25gまでフィットする。 線径が違うぶん解放強度は当然異なるが、それよりも何が重要かというとこれでスプーンの微妙なウェイトバランスの調整に使えるという点だ。
KAMUYガイドはフォールの際に理想的な”落ち方”になるようにフックとスプリットリングの重量を替えている。 このスプリットリングのウェイト調整はスプーンのみならず他のミノータイプのルアーなどでも同じく行うことができる。 例えば釣行現場の塩分濃度などの変化によって微妙な比重調整をしたい場合のサスペンドミノーなどにも使うテクニックなのだが、サスペンドを微フローティング化したり、シンキングミノーの沈下スピードを抑えたりといった現場で”求めるルアー”を即興である程度までは生み出すことができるようになるのでこの技術は覚えておくと良い。
スプリットリングやフックというのは軽くコンパクトに持ち歩けるうえにルアーの特性を左右する大事な役割を持っている。現場でガチャガチャと大量のルアーやボックスを持ち歩こうとするのはナンセンス(経験の浅い人ほどよくそれをやるがw 装備が過多になるとフットワークが落ちるのでやめておいた方が良い。 サカナは道具が釣るのではなく、人間が釣るのである )。 こうした技術や経験がしっかりと身についているかどうかでそのルアーマンの真の実力が垣間見えるというもの。
ガイドの指ヒロ3つくらい… 60センチくらいの個体。 このくらいのイトウはとにかく数が釣れる。 小型〜中型個体ばかりが釣れて大きいのが釣れない… と悩んでいる人も多いが、かなり贅沢、もしくはただの見栄っ張りの悩みかもしれない。 大型に比べてこれらの小中型が絶対数として多いというのは自然界の法則に則ってむしろ正常なことであり、その場所が魚類の再生産が活発な「健全な川の証」である。 つまり良いポイントだということだ。
同行のT氏も続く。
普段は渓流のニジマスがメインという彼。 推しの強くなった流れの中に定位した魚に対してのポイントの見極め方、スプーンの使い方にはキラリ✨と光るセンスのようなものがある。
釣りの実力と経験の豊富な二方はこの日、圧倒的に気を吐いた。 午後だけで2人で複数本のイトウをキャッチ&リリース。
10月は午後も4時を過ぎると一気に寒くなるが、この日は早々にあがって稚内市内のホテルに帰ってくる。 温泉にザブッと浸かってビールを流し込んだ後には… ホテル目の前にある「なら鮨」にガイドもゲストも集合w
ここの大将のウデと人柄がまたイイ。
ちなみに写真は借り物。
店に入るやいなや… 「まだち」の良いのが入ってるよ。 と教えてくれたので、柳川と”たちポン”をまず注文。 知らない人のためにいちおう書くことにすると、「まだち」は真鱈の雄の精巣のこと。 秋のイトウ釣りのこのくらいの季節になると北海道各地で獲れだすが、これが濃厚かつクリーミーな味わいで酒呑みにとっては最高の”アテ”なのである。 ちなみにガイドのいちばんのおすすめは新鮮な「たちポン」に刻みネギと一味をたっぷりかけて柚子をひと絞りしていただくというもの… (書いてるだけでよだれが出てくる) 他には地産のホッキ貝の刺しを… これに合わせる酒は…
浦霞 「禅」
これもう最強の組み合わせ也。 セフィロスに正宗を持たせるようなものである。
次の日。 まだ水位が高いので前日と同じポイントに向かうことにする。
前夜の飲み話の中で「ミノーのこういうとこが良いのだ」 的な話題になった経緯から、スプーン使いのT氏が 「オレもやっぱミノーつこうたほうがええんちゃう?? Uさんに負けるわー 」 …と不安そうだったので
ガイド:「Tさん、なにゆってるんですか! ”持ち味”活かしたほうがいいに決まってるじゃないですか! スプーンでいってください。 」 と断言しておいた。
「競うな持ち味をイカせッッ!!」
…というやつである。
そして、この範馬勇次郎の名言に背中を押されたT氏がこの後アツいドラマを生むことになる。
動画でもおなじみのあのヒット。
ポイント到着後にU氏がミノーでひととおり探りを入れ、まずまずのイトウを獲った後、T氏がスプーンを使いフォローという形でチェック。 …数度のキャストの後、途端に流れてきた土囊袋にでもルアーをさらわれるような重みのある感覚が「どしん」とロッドに伝わったという。
なんせの巨体の上に前日よりも落ちたとはいえ流水のトルクがそれに加わり、ミディアムライトアクションのロッドがとんでもないことになっている…
この太さ、秋の飽食個体。 これぞ秋のイトウ。
サイズはガイドの指ヒロ(1ヒロ=20cm) でとってみて5つにわずかに及ばないくらい… つまりは90cm〜1mクラスである。あいかわらずやっぱりそういうとこはテキトーにやっちゃう。 (商業的にはダメなガイドってやつ?w)
自身の得意なスプーン操作のセンスを活かしてフォローでもこのサイズを出すことに成功したT氏に祝福を送る。
ちなみにガイドとしては当然こう言うに決まってる。
「持ち味… イカしやがったなァ〜〜〜…」
後からわかったことだが…T氏は刃牙を読んだことがなかったからガイドのネタを理解していなかったというのはただのオチだったが。
プライベートガイド というのは「心を持った」ゲストとガイドの人間対人間のサービスである。 ガイドはゲストと一緒に過ごす時間の中で徐々にその人を理解し、その人ごとに最適な「背中の押してあげかた」 というのを心得てやっているということなのだ。
これはおそらく私たちが生きている間にAIやドローンが取って代わることのできない仕事のひとつであるだろうと思う。
丸太みたい。
秋の太いイトウは80cmを超えるあたりからオスの鮭よりも重く、強力になってくる。 狭く小さな流れの速い川でこのサイズをかけたなら… それは人生の思い出に残る「1尾」 となるのは間違いない。
景色はガラッと変わって開けた川相。 広いといっても深さは深いところでも1.5mくらいしかない。 一口に道北の原野といってもいろんなタイプの川がある。 いずれの場合にも共通しているのは… 歩いていける場所はほとんどないってことである。 昭和から令和の現在に至るまで北海道の渓流釣り場を案内する書籍はたくさんあったが、こと、この道北の原野に関して満足のいく解説がなされたものは全く存在しなかった。 つまりここは… そもそもが人を寄せ付けない場所なのである。
中学生にヒット。 10月の中旬なのでおそらくイトウではなくサケと目されるが、、 目の前まで寄せてフックアウト。 10月中旬ごろまではまだサケが川を支配していることも多い。 サケがかかってしまうことを避けて確実にイトウだけを狙うならば、やはり11月に入ってからが良い。
すでになかなかの立ち姿。
あと数年もすれば立派な青年になって良いアングラーになってくれると思う。
このあと彼の父親がかわりに小型のイトウを釣ってくれた。 このサイズのイトウがやがて1mに達する頃、 中学生の息子は20代の青年となっているだろう。
その時また彼らがこの川で出会い、釣り糸を通して結ばれることがあったなら、、 などと考えると色々と楽しくなっちゃう。
その時は是非、自分もガイドとして再び彼らのそばにありたいものだ。
当然、すべての人がうまくいったわけではない。 10月後半の3日間の日程をもって臨んだ会員のY氏。 今回の中でいちばん最悪のタイミングに当たってしまう。 初日から降り続き、やむ事のない雨、雨、雨。 川の水位は高くイトウの反応は全くといって皆無。 それでも最後まで諦める事なくイトウを狙ってキャスティングを続けてくれた。 いちおうこの時期の稚内のBプランとして海でのサケ釣りという選択肢もあるのだが、こと道北のイトウに関しては誰しもが「イトウ以外には興味ない」 という感じにすっかりイメージが仕上がってしまってこられるので… そこはもう玉砕は覚悟で臨むのである。
イトウの釣りにリスク無くして成功もまた無し。
稚内市内には数件の釣具屋が存在する。 KAMUYガイドのおすすめはここ。
ウエダ釣具
何が良いってご主人の人柄がまず良いが、イトウの情報に関してはおそらくここがいちばん集まってきている感がある。 …というのも地元の釣り人客の昔っからのお得意が多いのだ。 稚内市内からイトウ釣りに向かう地元人は大体、声問川か猿払川に行く人がほとんど。 (というかそこくらいしか一般人が入釣できる場所がない) KAMUYガイドも期間中はこまめに店に行って買い物をしがてら様々な情報のやり取りをここでしているが、最近は情報というよりはむしろ店主と会って話すのが楽しみなので行ってる感はある。 もちろん… お店というのは”商売”のための場所なのでそのあたりは”節度”をわきまえてあくまでも買い物のついでにいくことにし、迷惑な長居はやめよう。
まず、ご主人が熱心なフライフィッシング愛好家。 この点がなんといっても究極にポイントが高い。 店には現場で必要最低限なティペットやリーダーなどの消耗品が手に入る。
イトウの原野でのフライフィッシングの在りようをこちらのご主人から教えてもらうのは絶対に面白いだろう。
フライマテリアルももちろん売っている。イトウに使うストリーマー素材はカラーも含めて大体が現地入手可能。
イトウに適したルアーはガッチリと揃っている。 ここで売っているスプーンは7g〜25gくらいまで。 特に15g〜18gくらいの使う事の多いサイズは品揃えが良い。 本州ではまず店で売っていないことが多いサイズだと思うのでここで買うと良いだろう。
今回紹介しているラパラCDJ9やCDJ11ももちろん置いている。
ラインも最新のナイロンのほかPEラインがキッチリと手に入る。 1.2〜4号まで揃っているのはさすが… イトウを意識してのことだろうか。